実録 500ルピー/1,000ルピー札が使えなくなったことの個人的な記録 (1)

先週までに、出張にてインドはムンバイに来ておりました。そう、11月7日夜半の500ルピー/1,000ルピー札が使えなくなったときに、インドにおりました。その時の個人的な状況や見たことを少し日記風に綴ってみることにします。

11月7日

11月7日、この日は普通にルピーが使えました。とはいえ、出張できており、食事等はほぼ全てホテルで済ませるようにしていたので、インドルピーを使う機会はなく両替もせずにおりました。

その夜、クライアントの方と会食をして、費用は割り勘とすることになったのですが、私はインドルピーを持っていないので、クレジットカードで全員分払い、その分、インドルピーをいただくようにしました。こうすると、支払いと両替が一括でできるので楽ですよね。このときのやりとりで、何枚か1,000ルピー札と500ルピー札を入手しました。こちらが、その時使っていた、500ルピー札と1,000ルピー札。少なくとも、出張期間中くらいはこの札は普通に使えるだろう、と思っていました。ところが。。。

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11月7日真夜中

11月7日(11月8日?)の夜半、インドのナレンドラ・モディ首相から突如 現行の1,000ルピー札と500ルピー札が使えなくなり、それとともに、新しく、500ルピーと2,000ルピーが発行される、とのアナウンスがありました。それとともに、空港などの一部の場所を除き、インド全国で1,000ルピー札、500ルピー札が使えなくなりました。私が宿泊しているホテルでもだめ、街の食堂でもダメ、でした。

目的は、偽札がかなり多く出回っていること、と、ブラックマネーとして蓄えられている多額の現金を使えなくして、そこにメスを入れたい、ということのようです。実際、その後、政府は多額に両替をした人、や、多額に金を購入した人など不審な動きをした人を調査するよう指示を出しているようでした。

ポイントは「1夜にして」というところです。日本で、一晩で5,000円札と10,000円札が使えなくなるようなものです。これ、実際はかなり困ると思いますよ。

11月8日、9日

11月8日、色々と出来事があったようです。もちろん、紙幣が使えなくなった、ということが大きいです。これに伴い、銀行及びATMは2日ほどクローズします。これは銀行に新札を運び込んでいるからだ、ということのようです。新聞でも大々的に報道しています。

とはいえ、街の様子は意外と落ち着いています。クライアントの方も、その時一緒に仕事をしたインド人も粛々と働いていました。その時のコメントとして、「こういうこと(いきなり法律が変わること。)はインドではよくあることだからね。」ということです。そういった彼の顔はやや疲れていたようにかんじられたのですが。私自身は、出張でホテル住まいということもあり、それほど影響は受けていませんでした。

(続く)

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