「変動費」、「固定費」により、企業の利益構造は変わってくる


前回は売上について書いたので今回は費用のことを。業種により費用の発生状況や利益が生じる構造が違ってきます。今回はそんな費用のことについて考えてみます。

費用の分類と内容

費用というのは、ざっくりというと、売上等の収益を獲得するために消費したリソースです。費用の分類方法はいくつかありますが、ここでは変動費 / 固定費という分類方法をとりあげます。

これは一般的な制度会計上はあまり採用しない考え方なのですが、利益構造を分析するには適しています。

ここで、変動費とは売上に変動に比例して増える項目で、例えば商品の売上原価や発送費等の費用がこれにあたります。固定費とは売上にかかわらず一定の項目で、例えば固定資産の減価償却費や人件費などがこれにあたります。

業種による違い

業種により固定費、変動費の割合が異なります。例えば、卸売りのような販売業は販売量に伴い売上原価が増えるので、変動費が多くなります。

逆に、サービス業のように人が中心の業種だと、固定費のほうが多くなります。つまり、必ずしも、売上と比例的に費用が増えるとは限らない、ということです。

利益の見積もり

変動費、固定費の割合が分かると、利益の見積もりがしやすくなります。

つまり、売上が分かれば、それに基づき変動費を算出し売上からひき、固定費についてはそのまま差し引けば利益の額が算出できます。

あくまでもざっくりベースですが、おおよその金額ははじけます。

利益の構造

変動費、固定費の発生様態は利益の構造にも影響を与えます。変動費の割合が多い企業は、売上の増加による利益の変動はそれほど大きくありません。これは、売上が増えればその分費用も増えてしまうからです。

逆に、固定費の割合が多い企業は売上が変動すると、利益の額も大きく変動します。これは、売上が変動しても費用の額はそれほど変わらず、そのまま利益の額に影響を与えてしまうからです。

つまり、固定費の割合が大きい企業ほど、利益の発生が不安定だ、ということになるでしょう。

あくまでもざっくりとしたもの

注意点として、変動費、固定費というのはざっくりとした分け方だと。

それぞれの費用により変動費的側面と固定費的側面をもっています。例えば、人件費は固定費の典型例ですが、すごく繁忙期になって残業が発生すると、この残業代は売上に比例したりもするので、変動費的な性質ももったりします。

なので、厳密な分析より大ざっぱな見積もりに使われると理解してください。

まとめ

ということで、今回は費用についてとりあげてみました。特に、変動費/固定費という概念は利益計画上結構有用なので覚えておいていただければと。

会計/税務/監査