日常生活から得られる学び (23)~友人のお困りごとから学ぶ、現在における職業的専門家の役割の変遷

先日、友人が相談にのられたことがありました。その時、わりとすんなりと回答を返せたのですが、その際に少し気付いたことをまとめるようにしてみます。

友人からの相談をすんなり返せたこと

先日、とある会合で知り合った人のこと。その時の雑談で、許認可関係で困っている、という相談を受けました。「監査」という言葉が出てきていたので、自分の職域とは関係する話だったのですが、特に専門にしている領域というわけではありませんでした。なので、その場では即答できず持ち帰ることに。

改めて、週末、パソコンに向かってそのことを調べてみることに。そうすると、30分くらいでわりとすんなりと情報が見つかりました。その時、それほど苦労はしていなかったので、メールを返しながらも、「本当にこれでポイントを得た回答になっているのだろうか。」と不安な気持ちになったのを覚えています。

その翌日くらいに、その方より返信があり、その方が求めていた回答のようです。自分としては、少しほっとしたことを覚えています。

スッと返せた理由

自分が察するに、おそらく友人もその件については色々と調べたはずです。ですが、自分が必要としている情報にはたどりつけなかった。もしくは、たどりつけたのかもしれないのですが、理解することができなかった、ということがあります。

私の場合は、「監査」関係の話ではあったので、今までの知識や経験というところで、その方が必要とする情報を拾い上げて、わかりやすく解説できたのでは、と思います。

そこから見る専門家の役割の変遷

この話から「専門家の役割」とその変化いうことが読み取れます。従前は、知識を持っていてそれを売っていくのが専門家の仕事、と考えられていました。昔であれば、情報を手に入れるのも一苦労で、自分のネットワークや経験によって得た知識を渡すことにより、価値の提供ができました。

ところが、近年はネット社会で情報がどこからでもとれるようになりました。ググればおおよそわからないことはないのではないか、というところまで来ているといったも過言ではないでしょう。ところが、今度は情報が多すぎて必要な情報が拾い出せない、真贋の判別がつかない、情報を見つけても自分にバックグラウンドがないから理解できない、ということがあります。職業的専門家としての役割としては顧客等が困っていることについて適切に情報を拾い出し、それをわかりやすく伝える、ということが求められるのかな、と思った次第であります。

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