持ちたいものは健全な自己批判精神

持っていた方がいいと思う、価値観や生き方的な考え方の基礎は人それぞれいくつかありますよね。ぼくが持つ考えのうち「健全な自己批判精神」を持つべき、ということがあります。今回はそんなことをば。

まずは、自己批判精神の大切さから。批判の精神が他者に向いてしまうと、そこから先、動けなくなってしまいます。例えば、政治が悪い、経済が悪い、会社が悪い、上司が悪い、お役所が悪い、、、。たしかに悪いところは、たくさんあるんですが、それに意識を向けすぎると、「だから、自分がこんな状況にあるのは仕方ない」というように、自分に対する慰めや言い訳になってしまいます。そのため、外の批判をしても、「それで。」で、終わってしまう人が多かったりします。

では、ベクトルを変えて自分を批判するほうに向けるとどうなるでしょうか。これが表題に出てくる、「自己批判」ということになります。ただ、自己批判をする場合、気を付けたいのが、自分を攻撃するだけで終わってしまうこと。例えば、「自分には能力がない。」とか、「自分は頭が悪い。」とか、単に批判するだけで、その後の改善につながらないような批判だと、自尊心をさげてしまうのと、やっぱり、将来の改善にはつながらないので、これもあまりお勧めできません。

ここで、ようやく、表題となる「健全な自己批判」という話になります。健全、というのは、自分にとってプラスになる、というか、将来につながる、という意味合いがあります。例えば、「人前で話すのが苦手だから、話すためのレッスンを受けよう。」、「交渉事が苦手だから、交渉を上手になるようにしよう。」というように、批判すべき対象とともにそれをどう改善していくか、というところまで考えて、初めて、それが健全であるということになるわけです。

健全な自己批判のコツとして、批判の対象をできる限り具体的に細かくすること。上の例で、「コミュニケーション能力がない。」と批判してしまうと、どこから手を付けていいかわかりにくいです。というのは、コミュニケーション能力、と一言にいっても、それはシチュエーション(対お客さん、上司、友達、家族、、)や方法(交渉、説明、説得、伝達、口頭、書面、、)、多岐にわたるので、どこを問題とすべきかわかりにくくなります。それを、「人前で話すのが苦手」、とか、「交渉が苦手」とかすると改善策が立てやすくなります。

もう一つは、できる限り変えられることに着目する。変えられないことを批判しすぎても改善策がなくただただ批判し続けるだけになってしまいます。変えられることであれば、そこに向かって行動や努力をすることができる。なので、どこを見るのか、ということがとても大切です。

というわけで、健全な自己批判精神を持ち、それに基づき、行動や努力を重ねることで人生が前に進んでいく、と思います。なので、健全な自己批判精神をもっていたいものです。

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