中小企業で創造的破壊はできるか?

ツイッター社の話の中で、マスク氏は創造的破壊をしているのでは、という問題提起をさせていただきました。それは中小企業でもできるのか、ということを考えてみます。

基本的には難しいと考えます。創造的破壊、というのは、企業の体力を相当程度奪います。それはそうですよ、既存のビジネスの枠組みを壊し、組織に適合しないかもしれないですが短期間で人を削減したら、ビジネスが回らなくなります。そうなると、資金もそうですし、事業遂行もキツくなってきます。大企業だから耐えられるのであって、中小企業がこれをしたら、下手したらそのまま倒産となりかねません。

それと、前任者との関係は結構大きい。前任者との関係を大切にして承継していく、となると、前任者が作ったものを残していかないとならず、そこから大きくは変えにくいのです。特に、ある程度、業績が安定していたり顕在化している危機が少なかったりすると、大手術はできないのです。逆に、前任者を否定できる人であれば、その人を否定することが容易なので、変えやすいということはあります。

じゃあ、どうするのか。少しずつ変えていく、ということが一つあるでしょう。いっぺんに変える、のは大手術となってしまい、それには耐えられない。なので、少しずつ、問題が発生したところ、変えやすいところから変えていく。それを5年続ければ、何もしていないのと比べ、格段の差がついているはずです。

もう一つは、事業を畳んでしまう、ということもあろうかと。破壊して壊してしまう。一旦、壊してしがらみを絶ってから、もう一度やり直す、ということかなと。もしくは、事業承継の場面であれば、承継せずに畳んでしまう。とはいえ、一回、壊してから敗者復活はそれはそれで難しいので、きちんと検討する必要はあるでしょう。

ということで、中小企業での創造的破壊は難しく、会社に手を入れるとしても、会社が壊れないようにより一層慎重にものを進める必要があります。

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