事業承継に対する先代と後継者の会社を守ろうとする意識の違い

事業承継をする際に、先代と後継者で会社に対する捉え方が異なります。これは、案外気づかないようなことなので、今回はそんなこんなについて考えてみます。

まず、後継者から見ると、会社というのは「預かり物」という感覚が強いです。つまり、会社というのは、自分のものではなく、取引先、従業員等のために一時的に運営しているということです。逆に、先代は自分が設立したものなので、「自分のもの」という感覚が結構強いと思います。

もう一つあるのが、あるものを引き継ぐので失えない、という思いもあります。先代はゼロから作ったので、どこかで、「ゼロから作ったものなのでゼロになっても仕方がないや」という思いがあります。例えれば、後継者にとっては、元々100から始まっただけあって、これがゼロになると自分の代マイナス100ということになってしまう、、と考えがちです。

じゃあ、人にとって優しいかと言うと必ずしもそうとは限らない。これが、対従業員です。先代は、自分が雇ってきただけあって、従業員を守りたい、、と言う気持ちが強いです。後継者も、もちろん、「従業員を守らないと」と言う意識はあるのですが、それより前に「会社を守らないと」という意識が先に立ちます。とすると、若干、財布の紐が固くなるような傾向があるようです。

これが講じるとどうなるか、、というと、「会社を守る」ということが常に意識の上に乗ってきます。そうなると、会社のために個人の生活を優先させるようになります。仕事している時間も、他の従業員なんかよりグッと増えてきたりもします。独身だといいのですが、家族がいたりするとそのバランスがうまく取れなくなる、、ということもあるでしょう。

本来は、会社は個人のための乗り物なので、個人の人生の方を優先させる必要があるのですが、なかなか、そういう意識になるのは難しい面があります。

先代も後継者も会社が大切なことはかわらないです。ですが、大切な後ろにある意識としては、先代は自分のものだから大切、後継者は預かり物だから大切、ということで、そこで、会社に対する態度が変わりがちです。多分、事業承継がうまく進まない理由の一つとして、先代が会社は自分のものだと思い、手放したがらない、ということもあろうかと思います。

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