プロジェクト遂行上で気を付けるべき、思いもよらぬ躓き石とは

プロジェクトをしていると、当初想定していないところから、思わぬクレームや物言いなんかがついたりします。それにより、プロジェクトが滞ったり、場合によっては頓挫したりします。今回はそんなことをば。

クレームをつけてくる人の特徴は2つあります。まず、そのプロジェクトからは離れていること。当事者ではないということです。もう一つはそれなりな発言権なり権力を持っていること。つまり、この人の言うことは無視できない、という立場の人であること。

そういう立場の人が、突如、そのプロジェクトに対して否定的な言動をしてきます。時には、その人に同調する人も出てくるでしょう。そうなると、このプロジェクトは遂行が危機的な状況になってしまいます。

どうして、その人がそういう言動をするか。3つくらいの感情があります。まずは、新しいことに対する嫌悪感、裏返すと、同じことを続けたがる、という慣性の法則があるでしょう。2つ目は、疎外感。自分が関与できないところで物事が進んでいくことについては面白くない感情があります。3つ目は、自分の業務がなくなるもしくは地位が脅かされる恐怖感。プロジェクトが革新的な行為の場合、それにより自分の立場が無効化されるという恐怖があります。

もちろん、表向きの理由は合理的なことも多いし、本当にそれが反対要因であることもあります。ただ、その裏側には、その人の持つ負の感情が反対する真の要因となっていることもあります。感情、ということは合理性とは相反することがあり、理屈で説得できず、それがゆえに解決が難しくなってしまう、というわけです。

それを防ぐために必要なのが、そのような影響力を持った人を把握し、事前にきちんとプロジェクトのことを説明し、理解を得ておくことが非常に重要になってきます。事前、というのがポイントで、事後になるとその人が感情的になっていて事態が解決しないことが多いのです。これは、そう、根回し、です。根回し、良くないことのように言われることもありますが、プロジェクトをスムーズに進めるためには必要なことです。

このプロジェクトは、当初は把握できていなかった、キーパーソンが突如横やりを入れてくる、ということが往々にしてあります。それがないように事前に手を打っておきたいものですね。

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