個人事業主や一人社長に対してはコーチやトレイナーの如く

前回、監査担当者は経理部長のように、という話をしました。じゃあ、個人事業主や一人社長のように自分自身で経理をしている人はどうか、ということです。そういう人たちについては、ちょっと状況が異なってきます。今回はそんなことをば。

経理部長は難しいのです。経理担当者、がいれば、その人は経理が仕事で自分の中心なので、やり方さえわかれば、淡々粛々と仕事をするのです。なので、その人のモチベーションを上げる、ということを意識せずとも大丈夫だった、ということです。

ですが、個人事業主や一人社長、というのは、その辺りが違います。経理というのは、その人にとって、本当にすべき仕事になっていない、という場合も多いのです。ややもすると、面倒臭い、とか、先送りしてしまいたい、という業務なのですね。よく、確定申告期限間際になって慌てて記帳とかする人いるのですが、これはこういうことが元になっているのですね。

なので、そう言った人を担当する際には、コーチとかトレーナーとかの役割を意識するといいかと思います。つまり、どうやって、入力をしよう、という気にさせるのか、ということです。そのために、方法をわかりやすく伝える、意義を明確に伝える、入力がしやすくなるよう工夫する、ということです。定期的に連絡したり、打ち合わせを持ったりして、とにかく、前に進めてもらうように意識してもらいます。

うまく習慣化できればいいのですが、どうしても本業中心になり経理はおざなりになってしまう、というのが、気をつけないといけないことです。ですが、そういった人たちも、経理をきちんとしたい、とか、確定申告の時に追い込まれたくない、とかは思っているはずなので、その気持ちをうまく育てることができれば、という感じでしょうか。

会計/税務/監査