読む力、聞く力、書く力、話す力をつけるためには〜話す力編

読む力、聞く力、書く力の付け方をそれぞれ考えてきました。最後は話す力について考えてみます。話す力、といっても、談笑なのか、ビジネス的な会話なのか、プレゼンテーションなのかで変わってきます。今回は、プレゼンテーションではなく会話の方で考えてみます。

話す力、というのは、読む力、書く力、聞く力、を基礎にしています。実は、一番、難しいのが話す力です。逆にいうと、読む力、書く力、聞く力をつければ、話す力は自然についてきます。

まず、書く力との関連ですが、書けないことは話せないのです。書くことも話すことも同じく、言語で自分が主張したいことを表すことです。同じ言語による表現なのですが、書くことは時間をかけれるのですが、話すことはその場その場で言語化していかないといけません。話すことの方が瞬発力がいるので、書くより難しいのです。

また、聞く力との関係ですが、相手のいうことをきちんと聞いて、相手のその主張の内容及びできれば背景までした上で、発言したほうが、そうでない時と比べると伝わりやすい。話す内容や話し方を決めるための材料を聞くことによって得ているわけです。

で、読む力は、聞く力と書く力の基礎となるので、読む力も間接的ですが、話す力に影響を与えます。

じゃあ、話す力について考えてみましょう。一つは、会話なので、場の空気や状況を理解する、ということが必要です。それは相手の話を聞く、ということもそうですし、相手の表情や仕草を把握する、ということもそうです。わかりにくそうだったら、説明を足したり、つまらなそうにしていたら話題を変える、という配慮が必要です。

あとは、話すことと聞くことのバランスも大切です。どちらかが一方的に話をし続ける、というは、健全な会話ではないと思います。バランスとしては、聞くと話すなら6:4とか、7:3くらいがいいのでしょう。ただ、相手が饒舌なのか口重なのかで適切なバランスは変わってくると思います。

相手が口重な場合はどうしても自分が話す時間が長くなりがちです。そういう場合は、相手に質問する、とか、意見を聞くとかフィードバックを求めるとかで、時として相手側に会話のボールを渡して、相手がきちんと自分の発話について来ているかどうかを確認することが必要でしょう。逆に、相手が饒舌な時は、うまいタイミングで自分の話したいことを織り込むことが必要です。

それと、どうしても伝えたい、という場合は紙に書くということが有効です。例えば、順をおって、1、2、3、4、5と話したい場合、会話の場合だと、2くらいまで話すと相手にカットインされてしまう、ということはあります。また、伝えるべきことが複雑で会話できちんと論理立てて話すのが難しい、というときもあります。そういう時も紙にまとめると話しやすいです。それを見せながら話すと、相手の感触や誤解しそうなところも補足できるので、かなり伝わりやすいでしょう。

それと、相手に紙を見せないまでも、話すことをあらかじめ紙にまとめておく、というのもいいでしょう。そうすると、自分の中で論理が整理されてスムーズに話せます。自分のもやもやまとまっていないと、きちんと話せず聞き手もイライラします。

あと、言いにくいことや相手の意に反するような時は短めな前置きをおくといいでしょう。これは、いきなり結論から入ると相手の反発が厳しくなるし、逆に前置きが長すぎると話の道筋が見えなくなって聞き手はイライラします。いずれにしろ、適当な長さ、ということがお勧めです。

ということで話す力の付け方みたいなことを考えてみました。他の3つの力を上げることと、型を身につけること、あとは書くことを応援的にする、ということが有効かと思います。

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