公認会計士から見た税務申告書~税務申告書と監査調書の意外な共通点に気づくと税務申告書が勉強しやすくなりますよ


先日、税理士登録をしたこともあり、税務についての勉強を粛々と進めているところです。もちろん、その中には税務申告書の書き方というのも含まれています。そんな中、税務申告書と監査調書、意外と似ているところがあるなー、というところを書いてみます。

税務申告書、こちらは納税者が各税目(所得税、法人税、消費税、相続税等)を自ら計算し、納税額を税務当局に報告するための書類です。他方、監査調書というのは会計士が監査をしたときにその結果をまとめる書類となります。ということで、全く、目的も方法も異なるものなので、本来的に共通することなんてあるのですか?という感じです。

実は、監査調書と税務申告書、書類の流れや数字の流れが結構似ているのです。この両書類とも、最初は全体的なことを指し示し、後のほうになるについて詳細になってきます。書類の作成は後ろのほうから計算/検証し、その数字が前のほうに流れてくる、となります。

監査調書であれば、各科目ごとの監査調書の冒頭はリードスケジュールといって、試算表の数字をベースにした前期比較表があります。その次のページは各勘定ごとの勘定明細があり、さらにその後ろに勘定にかかる証拠資料や計算資料(引当金や減価償却費の場合)があります。各ページごとに数値が流れており、その流れを明確にするように監査調書が作成されます。さらに、科目ごとの監査調書は最終的には、非監査会社のBS/PLと紐付くようになります。

また、税務申告書でも監査調書と同様の構造になっています。つまり、最初に納付税額を計算する別表があり、そこから後ろにいくについて各計算要素に関する計算プロセスを記載しています。つまり、後ろのほうで計算された数字が申告書の前のページに飛んできて、最後に納付税額が計算される、ということになっております。法人税であれば、まず、各別表にて各科目(減価償却、貸倒引当金、寄付金、交際費等)の損金不算入額が計算され、これらの数字が別表4に転記されます。別表4で計算された課税所得が別表1に転記され最終的に今期の確定申告で納付すべき法人税額が算出されます。

このように税務申告書は前のほうに全体像しめす書類が来て、各項目の計算結果は後のほうになります。計算は逆に、後ろのほうにある各別表により計算し、その数値が前に流れてきて最後に別表1が完成する、という流れになります。この書類の並び、数字の流れが見えてくれば、ある程度、税務申告書は理解できた、ということができるでしょう。

 

 

 

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