会計事務所の仕事はうまい話をもってくることより、むしろ、それを評価することだぴょん

会計事務所に勤めていると、関与先様から「なんか、いい話ないの?」と聞かれることがあります。個人的には、それと逆方向にいるのが、会計事務所の仕事だと思います。

個人的には、、というか、おそらく、そんなおいしい話は世の中にはありません。リターンがあれば、その裏側にはリスクがある、というのは、投資の世界の常識です。さらには、うますぎる話、というのは、詐欺である可能性もあります。

もちろん、本当においしい話もあると思います。でもそれは、特定のコミュニティや人間関係の中で完結していることも多く、表に出てこなかったり、あと、みんながみんなが、おいしい、と言って飛びついたことにより、制度が改悪されたり、おいしくなかったりすることがあります。また、ある人にはおいしいけど、その人にとってはそれほどでも、、、

ですが、おいしい話について会計事務所が何もできないか、、というと実はそんなことはありません。ズバリ、おいしい話の裏側に潜むリスクを把握し、それをクライアントに伝える、ということがあります。

おいしい話をもってくる人は、メリットを強調することが多く、デメリットはあまり強く言いません。特に、投資案件や保険商品なんかを斡旋する人は、買ってもらう必要があるため、商品のリスクとか販売手数料とか、伝えることは伝えるのですが、うまくつつむように話します。詐欺師の方はメリットと当たり障りのないデメリットしか、伝えず、これだと相手の術中にはまってしまいます。

それを、第三者の観点からその案件を検討し、評価し、特にリスクや落とし穴の部分について説明する、というのが仕事です。会計事務所は職業柄、お金とか、保険とか、投資とかを扱うことは多く、こういったおいしい話の内容を理解し評価することは得意な方です。何より、おいしい話をクライアントが受けることについて、メリットがないので、客観的な評価をすることが可能です。

もちろん、最終的に決断し案件を実行するのは、経営者です。ですが、その際に、おいしい話をもってきた人からのメリットと、会計事務所が強調するデメリット、その2つの観点から案件を評価できるので、評価の精度は高まると思います。

そうそう、一般に知られている、節税手法や補助金については、きちんと情報伝達することは必要ですよ。

会計/税務/監査