社長、部長といった上の人がお客様の前にホイホイと出ていってはまずい理由とそれでも前に出る場合と

上の人、あまりお客さんの前に出ていくこと、少ないですよね。時間がない、とか、面倒なことは部下におしつける、とか、そういうところもあるのですが、もう少し明確な理由があります。今回はそんなことをば。

それは、お客さんの立場や状況から離れるためです。特に、お客さんと当方の利害が対立しているような場合ですね。というのは、お客さんの前にたち、お客さんからワーワー言われたり、感情的に捲し立てられたり、あとは、お客さんが窮状に陥っていたりすると、判断がそこに影響されてしまいます。そうすると、どうしても判断がお客さんよりになってしまうのですね。ですが、部下からの報告と言う形でお客さんから離れたところで報告を聞き、判断するようにすることにより、より自社にとって望ましい形で決断することができます。

もう一つは、みだりに出てしまうと、決断を迫られてしまう可能性があるから。担当者だけだと、「いや、上司と相談して」と持ち帰りやすい。というか、権限者がいない以上、持ち帰らないといけないわけです。実際、持ち帰って、上司と相談せずに片付けることもできるのですが、まあ、それを口実に逃げれるわけです。上司の人がいても、持ち帰ることはできるのですが、ちょっと、格好悪い、というのもあるし、流れで決めてしまったり、お客さんに押し切られたりする、こともあるのです。特に、状況がわかっていないところで出ていくと爆してしまう可能性があるので、そこは避けたいところです。

あとは、部下の成長のため、ということもあります。上の人が出てくると、それにより問題が解決したり、お客さんが満足したりすることもあります。ただ、そこをあえて手を出さずに部下に任せることにより、部下の成長を促進することができるでしょう。

とはいえ、お客さんの前に出ていかないといけないこともあったりします。そういうときはきちんと状況を確認し、シナリオも検討して、タイミングをでて、お客さんの前に出ていく、と、いいかと思います。まあ、上司というのは、ある意味、切り札なので、切るタイミングを間違えない、ということですね。

そのほか、上の人が出てくる局面は、プロジェクトのキックオフ、クロージング、決算の報告、といった、マイルストーン的なところで、顔を出すと、キュッと引き締まります。また、営業や人脈形成は職階が上の人がしたほうが、効果が出やすいし、揉めにくいので、立場が上の人でも積極的に出かけることが望まれます。トップセールスとも言いますしね。それと、最後に炎上した時の火消しですね。そういう時は、上の人が謝罪するなりして、炎を収める必要があります。

上の人が前に出ない方がいい理由と、それでも出るべき時、を考えてみました。やっぱり、ホイホイ出かけず、ここぞというときに出るようにしましょう。

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