売上を伸ばす、ということはとても大変なことです。時折、「規模など拡大させず、このままの状態でいいのではないか?」と思うことありますよね。ところがそうはいかない、ということをここでは論じてみたいと思います。
まず、売上は時間が経過するごとに減っていく傾向があります。そのサービスに対する、飽きや競合とか下がる要因は色々あります。B to Bだと、取引先の倒産や事業停止、ということも顧客が減る要因の一つです。まあ、市場の動向や流行で売上が上向くこともなくはないですが、それを当てにするのは運頼みと言われても仕方がない面があります。
もう一つ、費用構造も年々変化します。材料費も円安、や、インフレで上がりますよね。上昇率の大小はあるものの、基本的には物価というものは徐々に上がっていくものなので、売上が上がらないと、利益がどんどん圧縮されてしまいます。
さらに厄介なのが、人件費です。そう、給与というのは、特に年功序列制賃金をとっていると徐々に給与が上がります。そして、給与は一旦上がってしまうと、下げるの非常に難しいです。既得権益化してしまいますからね。一つの手段としては、売上の拡大に伴う規模の拡大があります。適正な売上をとっていれば、それに伴い利益が増えます。その利益が給与の原資となるわけです。さらには、事業規模を大きくし、新しく人を採用すれば、採用したばかりの人の給与はそれほど大きくはならないので、給与の平均額を下げることができます。
もちろん、人件費の抑制は、売上を伸ばす、だけではなく、人事制度や給与体系の変更もやっていかないといけないのですが、どちらにしろ、売上を伸ばしていく、ということは非常に大切です。
結局、企業というものは、時間が経てば、売上は減り、費用は増えていく、ということになります。それを防ぐためにも、売上の増加、それも質の高い売上の増加を図っていく必要があるわけです。