相続を考えるにあたってもう一つ大切なこと

相続対策、財産のある方はやっぱり気になってしまいます。以前、わたしのほうで、相続対策には、①できる限り円満に、②納税資金の確保、③節税、の3つが大切と書きました。実は、もう一つ大切なことがありました。今回はそんなことをば。

お亡くなりになる方の生活の保障を考えること。つまり、自分が満足に生きていけるだけの原資を確保しておくこと。今の世の中、実はなかなか死ねなくなっている、とも言えます。なので、ある程度余分に財産を持っておく、ということは結構必要なのです。

いちどき、親が渡し過ぎても、子から必要な分だけ戻してもらえばいい、という考え方もあると思います。ただ、そこには種々の感情、例えば、一度贈与したのにそれを戻してもらうのは、、とか、子に迷惑かけるのでというのがあり、素直に援助してくれとは言いにくいですよね。あとは、リア王みたいに一度あげたらそれっきり、子供は面倒を見てくれない、なんてことも絶対ない、とは言えないです。

最近は長生きリスク、という言葉もあるように、長生きしすぎて生活資金が尽きてしまうリスクというのもあります。逆に、自分想定していたより早く死んでしまい、その分、財産が余り相続税がかかってしまう、ということ、あるかもしれません。ですが、相続税は所詮、その財産の中でのみかかるので、ある意味、リスク対応費用と割り切ることも必要かと思います。

相続の際は、節税とかそういうことに囚われがちですが、それだけではなく、自分自身がどの程度生きるのか、ということも視野に入れる必要があるでしょう。

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