詐欺の類型その2 考えるいとまを与えず仕事をやりとげる

前回は、詐欺師に悪い人はいないということで長期的に人間関係を構築し、そこから詐欺を働く人のことを書いてみました。今度は、短期決戦で詐欺を働く人のことを書いてみます。

次に典型的な事例としては、短期間でざくっと詐欺を働く人があります。これの典型は最近とみに有名になった、オレオレ詐欺、とか、僕がかつてひっかかった偽警官があげられます。

これらの詐欺の特徴は、まず、がつんとショックを与えておいてから、即座ににお金等をとろう、とすることでしょう。オレオレ詐欺であれば、子供からの電話を装い、問題が発生した等々の言葉を言い、受け手に衝撃を与えます。ここで、「おかしい。」と気付けるといいのですが、どうしてもショックのせいで頭が真っ白になり、思考能力が奪われてしまいます。そうすると、あれよあれよという間に気付くと詐欺師の預金口座にお金を振り込んでしまい、そこで、ドロン、ということになってしまいます。

ここでのポイントは、考えるいとまを与えない、ということです。少しでも時間を与えると、電話してきた人のおかしな点に気付いてしまいます。投資詐欺や結婚詐欺と違い、急ごしらえなので、話に粗がありやすい、といえるでしょう。それと、もう一回、子供に電話でもされてしまえば、その瞬間に詐欺師の努力が瓦解します。そのため、頭が真っ白で判断力を失っているところで、仕事を終えてしまわないといけない、というわけです。

これも、巧妙にやられると、防ぐのは厳しいところがあります。最初の入り口で、「おかしい。」と思うことができなければ、その後、するすると仕事を進められてしまいます。それと、もう一つ、結論や行動を急がせる、というのは、注意をしたほうがいいかもしれません。急がせる、には、それなりの背景がある場合が多いので。

というわけで、今回は短期決戦型の詐欺をとりあげてみました。相手のペースに乗るとするすると心に入られ、お金を奪われてしまいます。そうならないように、入り口で懐疑心を持つ、ということと、急がせる場合は警戒する、というところを持っておく、ということでしょうか。

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