このコロナ騒動から感じたこと164〜オリンピックは終わってみたものの

この文章は令和3年8月11日に書いています。緊急事態宣言が出たものの、新型コロナ感染症の勢いは止まりません。これからお盆を控え、人の移動が多くなります。これにより、コロナが都市部から地方へと広がることはほぼ確実で不安が止まらない状況です。そうそう、オリンピックも終わったので、今回はそんなことをば。ちなみに、この文章はNHK特設サイトを参考にしながら書いています。

2021年8月8日に東京オリンピック2020が終わりました。始まるまでは、反対意見も多く、全くと言っていいほど盛り上がらなかったのですが、始まってみれば結構な盛り上がりを見せて終わりました。開催国だけあって、メダルも結構取れたようです。コロナの絡みで少し思うことがあるものの、折角、催行したので、盛り上がったのはよかったかな、、と思います。

さて、そのコロナですがどういう状況にあったのか。開催日の7月23日における新型コロナ感染症の新規感染症者数は、全国で4,225人、終了日の8月8日における新型コロナ感染症の新規感染者数は、全国で、14,469人と半月で3倍強という激しい増え方となっております。これ、ワクチンがそれなりに普及して、その人たちに対して感染や発症が抑制されていて、この数値です。

もちろん、原因の第1はデルタ株の存在でしょう。デルタ株の感染力は従来株の2倍程度あり、従前の対策では防ぎきれないということです。じゃあ、オリンピックはどうか。直接的にはないかもしれないが、間接的には大きな影響があったのでは、、、と感じています。

直接的に、ということは、選手、大会関係者の間、もしくは、そこから一般の人へ感染が広がった、ということです。メディアを見る限りにおいて、それほどは多くなかったようです。大会関係者の感染は458人、ある程度、密着して生活をしていたにしては、少ないと言えるのではないかな、、と思います。これが多い、ということであれば、もう少し、大きく報道されていたことでしょう。おそらく、このことをとらまえて、菅首相が「オリンピックでは感染拡大につながっているわけではない。」と言っていると思料します。

間接的に影響があったと思います。オリンピックの祝祭モードの中、人の心は浮かれます。また、オリンピック開始時の4連休で人の流れが大きくできました。さらには、「オリンピック開催しているのだから、俺たちも外に出てもいいだろう。」という、自己正当化的な考え方もでき、人流は結構大きくなったと考えられます。この人流こそが、感染拡大のもう一つの要因なのでは、、と推察しているところです。

もう少し考えて、なぜ、こう言ったことになったのか。これは、ひとえに国民全体として、オリンピックを開催する意義について腹落ちしなかった、ということです。やっぱり、政府やIOC、JOCにより説得力のある、納得できるだけの説明がなかった、ということがあります。もし、きちんとした説明があり、国民の全体とまで言えないまでも大部分が納得していれば、オリンピックを支持する=感染予防対策を徹底する、という動きになったはずです。

これは、NHKが行った世論調査で、オリンピックの開催については、半数以上の人が「よかった」「まあよかった」としている反面、菅内閣の支持率は下がり、30%を割った、ということにも現われているのでは。

少し残念なのは、オリンピックを応援している人の間の中で、「オリンピック選手や関係者も頑張っているのだからぼくたちも頑張って感染予防を徹底しよう。」という声が聞かれなかったこと。オリンピック選手だって、コロナを考えれば複雑な心境だったとは思うので、それを軽くするために、そういう方向に人々の意識が向けば、もう少し、感染拡大も減らせたのでは、、と思う今日この頃です。

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