このコロナ騒動で感じたこと54~インフレは来るの?

この文章は令和2年5月21日に書いています。緊急事態宣言、関西のほうでは解除される見通しになっています。首都圏は継続ですが、ただ、これも時間の問題かな。というわけで、第一幕は幕引きとなりそうです。今後の課題は、第2波をどう防ぐか、ということと、経済の立て直し、この2つになりそうですね。

さて、インフレ。将来的に、インフレが来るかも、、ということが考えられます。

もともと、日本において、公的債務がGDPに比べて高く(CIA THE WORLD FACTBOKによると、2017年には、公的債務はGDPに対して237.6%あり、これは世界一位です)、一つ社会問題になっていました。人間に例えると年収の2倍以上の借金がある、ということです。それも、着々と減っていればいいのですが、なかなかそうもいかないようです。

と、ここにきて、このコロナ騒動。これで国の財政は一気に痛みました。まず、各種補助金や利子補給です。一人当たり、一社当たりの金額は、低いかもしれません。が、人口や会社数を考えると、総額では結構な値段になります。あの悪評高いアベノマスクで、たかだか2枚マスクを配るだけでも総額の経費は90億円程度と見込まれています。収入面でも、企業や個人の所得が減る、もしくは、納税猶予をするので税収の入りが遅れるとあり、収入も減る。じゃあ、どこから資金調達を、、というと、国債やなんらかの借入でまかなうと。

そうすると、結論として、ただでさえ多い、日本の公的債務がますます増加する、ということになります。じゃあ、これをどうやって返済するのか。

一つは、税収を増やす、ということで、増税でしょう。東日本大震災の時は復興特別所得税という税目をつくり、そこで税収をふやそうとしました。ので、落ち着いた段階で、なにがしかの名目で税収を増やしていく、ということになります。

とはいえ、増税は国民感情をさかなでします。消費税率をあげましたが、これも相当の反対があり、日本の消費税制は単一税率で比較的簡素な税制だったのが、複数税率となり、税制の複雑さが増してしまいました。そうやって、なんとかあげたのがさきの消費税率です。ここで、増税すると国民の反発は強くなり、政府としてはやりにくい。

ということでもう一つでてくるのが、インフレ。それも、年2%とかいうマイルドなものではなく、もっと過激なインフレというのがあります。インフレになると、貨幣価値が下がるので、債権を持っている人は実質的価値が目減りするので損をし、債務を持っている人は実質的負担が減るので得をします。インフレが起こった後は、容易に債務を返済しやすくなります。

ですが、インフレが起こると、それも高率なインフレが起こると経済に大打撃を与えます。ある意味、革命的な状況でもあり混乱はさけられないでしょう。ただ、今の状況を見るとありうべき未来、とも言えます。できれば、それに備えておきたい、そんなところもあるかもしれませんね。

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