売上を伸ばす努力をやめた時から衰退がはじまる

売上を伸ばす、ということは結構精神的にしんどいです。どうしても不確実性と向き合わないといけないし、手探りな面が多いということがあります。まあ、既存の仕事だけしているほうが気は楽ですからね。その考え方の落とし穴を考えてみます。

長期的には、売上が増えていかないとまずいのです。基本的に、時が経てば売上というものは減っていきます。小売や料理屋さんなんかだと、自社の商品が飽きてしまったりとか、他社商品に目移りしてしまう、ということもあります。また、会計事務所のように、顧問として付き合っていても、商売をやめるとか、別の会計事務所に移ってしまう、というように、やっぱり、お客さんが減ってしまう、ということもあるわけです。つまり、少なくとも売上の減少を補うだけの売り上げ増加はしておかないといけない、となります。

それでも、一人社長や個人事業主のように、人を雇わないような仕事、もしくは雇うのではなく業務委託で付き合っている人であればまだいいのですが、人を雇って事業を行っているような会社や人であれば、売上の増加は必須です。

というのは、人を雇う、ということは、継続的に給与が発生します。そんな中売上が下がると、その人にさせる仕事がなくなる、とともに、その人に払う給料の原資を確保できなくなり、でも、日本の労働法制上、解雇というのは相当ハードルが高く、かなり苦しい立場に追い込まれてしまいます。

特に、従前の日本の給与体系は、年功序列制賃金です。つまり、継続年数に応じて給与が増加します。この場合、売上が順調に成長すれば、新しい人を採用することができ、そうすると単位あたりの労働時間を減少させることができるので、うまく回ります。ですが、売上が停滞してしまい、売上があがらず仕事が増えず今いる従業員がずっと会社に残留すると、給料だけが上がり続けることになり、財務的には苦しくなります。まあ、年功序列制をどこかで見直す必要があるとも言えますが、これを採用していると売上が上がらないと苦しくなります。

あとは、売上が上がらない、もしくは、上げるような取り組みをしない、ということは、同じ業務をずーっと繰り返している、ということにもなり、面白みにも欠けるのでは。そうすると、同じことをずっとやっていたいようなひとが社内にのこり、いろいろなことがやりたい、自分も業務を通して成長したい、という人は会社を去ってしまい、会社全体としての成長ができない、ということもあるでしょう。

ですので、会社を発展させるためには、常に売上を上げるような努力をし、実際に売上をジリジリとでも上げていくことが必要です。

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