事業承継の難しさは先代が抱えたがること

事業承継の難しさ、まあ、色々なことありますよ。そのうちの一つが、先代が事業を抱え込んでしまい、手放さないことでしょう。そんなメカニズムとどうしたらいいか、は、少し考えてみましょう。

特に創業者にとって、それも事業をうまく回している人にとって、事業を手放す、ということはとても難しいことです。事業が小さいから、ずーっと心血注いできて大きくした事業は、自分の子供とも言って過言ではないでしょう。それを、他人に引き渡すのは非常に大きな苦痛なのでしょう。

この感覚、創業者特有のもので、後継者はそこまで思い入れを持ちません。サラリーマン社長に至って、自分の任期をまっとうすればあとはいいや、とさえ思ってしまいますよね。

あと、先代から見ると後継者は物足りなく思えるものです。というのは、自分は事業をここまで育てた、という自負があるのと、実際、後継者は先代ほどはできない、ということがあります。まあ、自分の子供であればまだ許せますが、他人だと見るは一段と厳しさをますことになってしまいます。

それと慣性の法則で自分が退く、という決断ができない。決断をして、動く、というのは億劫なことで、それをつい先延ばししてしまい、ずるずると時間が立ってしまう、ということもよくあることです。

ただ、事業承継、時が経てば経つほどに難易度を増してきます。また、事業承継半ばで先代が病気等で倒れてしまう、となると大変です。ので、遅くなりすぎないうちに、したいものです。また、先代が健在でも、どうしても時代の流れに取り残されてしまう、かもしれず、気づくとガラパゴスになってしまう、ということもあるかもしれません。

なかなか、難しいのですが、打開するには誰かが動くしかないと思います。それは、先代かもしれませんし、後継者かもしれませんし、その家族や銀行かもしれません。動くことにより、摩擦も生まれるとは思いますが、先に進めることができるでしょう。そこに飛び込む勇気、というのが必要なのです。

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