組織における情報の流れは抽象から具体へと変化する

会社組織では上の立場になるほど発言の内容が抽象的になる傾向が増えてきます。このことについて少し考えてみます。

上の人は全体を俯瞰する

組織の上に立てばたつほど全体を見る必要がでてきます。それに伴い、視点や言動がかなり抽象的になっています。また、偉い人は方針や方向性を話すことはあっても、具体的な方法については指示がない場合もあります。そのため、末端のスタッフにとって、時として上の人が何を言っているのかわからなくて困る、ということもあります。一番抽象度が高い話としては、経営トップであれば、全社的戦略、会社のミッション、会社全体としての予算実績のような感じになり、個々の具体的な業務については指示しない、ということがあります。

組織の下にいくほど情報を具体的に

上から発せられた抽象的な情報というのは下に流れるにつれどんどん具体的になります。例えば、チームのトップがもやっとした指示を出した時に、その下にいるマネージャーがそのことを噛み砕いて、具体的な指示に変えて部下を動かしていきます。このようにして、情報が下に流れれば流れるほど、具体的なものとなっていきます。

組織の上に行く場合は徐々に集約化

下からの報告は集約化抽象化されて上に流れます。つまり、部下からあがった情報について上司がある程度とりまとめて報告します。例えば個々のプロジェクトの売上、損益はその部門では報告対象となりモニタリングになっているでしょう。それが、上の方になると部門の売上、損益に集約され個々のプロジェクトまでは見られないようになります。このように上になればなるほど個々の情報はないとなります。

まとめ

組織のヒエラルキーの役割の一つとして、上からの情報を抽象的から具体的へ情報に変換、下からの情報を集約化して上に戻す、ということがあります。そのため、組織に属する場合は、自分の位置するポジションに応じて受け取る情報の質が異なるため、取り扱いが方が異なってきます。それについては、別途、考察してみたいと考えてます。

 

 

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