会計学とその近接領域 (13) ~ 内部監査

会計学とその近接領域、今回も監査の話が続きます。今回は内部監査についてです。財務諸表監査、内部統制監査が外部目的であることと比較し、内部監査は会社の内部に着目します。

内部監査とは

内部監査とは、会社の内部管理体制や業務の有効性を検証、改善することを目的に行われるものです。財務諸表監査や内部統制監査が企業外部者に対して報告することと比べると、内部監査は企業内部の管理のために行われることが特徴です。

監査、と名前がついている以上、第三者性は求められます。つまり、企業内部の内部監査人が企業の内部管理の状況を検証し、その状況を経営層に報告します。これは、各部門の自主点検とは別の流れで行われることになります。

内部監査の目的と手法

内部監査、これは会社内部での経営管理を目的とするため、会社によって目的が異なります。そのため、各社ごとにその目的を達成できるように必要な手続をデザインします。

まずは業務が会社のルールに沿っているかを検証し、そこから把握されるものを目的に即して分析し、そのうえで改善提案を行います。単に、間違い探しをする、ということではありません。

財務諸表監査等の関連

財務諸表監査は外部報告目的であり、内部監査は会社内部の経営管理目的であるため、直接には結びつきはありません。ただ、内部監査も内部統制の一部を構成する以上、財務諸表監査等においても、内部監査の有効性を検討します。場合によっては、内部監査の結果をそのまま財務諸表監査でも活用することがあります。ただし、その場合は、内部監査の結果を用いることができるかどうかを慎重に検討する必要があります。

まとめ

内部監査は企業内部の業務管理のために行われます。ただ、財務諸表監査等においても、その有効性は検証されます。

 

 

 

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