売上があがった、といっても、それはそれで大変なものです

この不景気な世の中、「売上を伸ばそう。」ということで、日々営業活動にいそしんでいる、ことでしょう。とはいえ、売上があがると大変なこともあります。そうなった時のために、ある程度の備えを考えておく、ということが大切です。今回は、そんなことをば。

売上が上がる、ということは、販売量、生産量、業務量、全てが増加します。ある程度の余裕があれば、それでいいのですが、そうではないとその売上の増加に対応することが困難になります。販売業であればそうすぐにはモノを購入できないですし、製造設備や従業員もそうすぐには増えないですし、また、増やしてもすぐに効力を発揮するわけでもありません。つまり、増えた売上げを現有する設備や従業員でこなさないといけないので、そういうことに対する負担が増加します。

また、売上が増えると資金が不足します。というのは、商品を仕入れたりサービスを購入したりするときの支払額がまず行われ、その後、売り上げた物品やサービスにかかる売上代金が入金されます。つまり、仕入支払のほうが売上入金が先行し、売上が増加するとより早いタイミングで支払に対する資金が必要となります。やがては、売上入金があり、そこで一息つけるのですが、それまでの間の資金手当てが必要となります。

さらに、安売りをして売上をあげた場合は厳しいです。売れても、利益がそれに比例して増えず、時には赤字を量産してしまうこともあります。まさに、繁栄無き繁忙となり、会社全体を疲弊させることになります。もちろん、意図があってすることであれば、仕方がない面もあります。とはいえ、究極的には売上げを上げることが目的ではなく、利益をあげることが目的であろう、ということになろうかと。

売上が上がることは、基本的にはいいことですが、それに伴い、負担も増加します。普段から負担を支えられるくらいの体力を持つとともに、急激に売上げを増やしすぎないように、コントロールすることが必要でしょう。

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