見えにくいリスクも考えて判断しよう

リスクを勘案して避けるようにする、というのは、人として合理的な対応ですし、リスクマネジメントとして必要なことです。ここで注意してほしいのは、リスクというのは見えにくいものもある、ということです。今回はそんなことをば。

いくつかの例を挙げて考えてみます。まずは、コロナワクチンを打つかどうか。やっぱり、打つのを躊躇う人、いると思います。副反応が怖い、ということあるでしょう。あとは、ワクチンを打つと5年で死ぬとか、不妊になるという話もあります(これらはデマという話もありますが)。その辺りが、打つことのリスクです。打たないと考えている人は、そのリスクを避けているということです。ですが、ワクチンを打たないリスク、ということもあります。それは、コロナに感染し発病してしまう、ことです。なかなか、「人は自分だけは大丈夫と思う」という傾向があるので、自分が感染してしまうリスクは見えにくかったりもします。

また、転職なんかもそうでしょう。確かに転職しても、思った通りの仕事でない可能性ありますよね。また、人間関係も悪化するかもしれないし、待遇面でも満足できないかもしれないです。ですが、転職をしない場合、もちろん、自分にとって快適な職場ならいいのですが、そうでない場合は、自分が好きでない仕事をし続けるリスク、現在の職場の人間関係で苦労するリスク、等々もあります。

それと、一気に抽象化しますが、夢を追う、ということも、怖い面があります。夢を追っても達成できない、という可能性あります。それで、時間やお金を無駄にしてしまう、ということもあるでしょう。なので、夢を追う、というのは怖い面もあります。ですが、夢を追わないと後で悔いる事になる、というリスクもあります。

ということで、することのリスクの裏側にはしないことのリスクが存在します。人の傾向として、新しいことや行動することについてのリスクを過大視し、現状維持、様子見のリスクは感じにくい、ということがあります。この傾向を踏まえ、従前のこと、しないことのリスクというのもきちんと勘案してどちらのリスクを取るか決めたいものです。

ビジネス