率先垂範の光と影

率先垂範する、人に何かをさせたいときに自分でする、ということです。率先垂範は人を動かすための大切な手段ではあるものの、当然にメリットとデメリットがあります。今回はそんなことをば。

まずは、人に対する説得力が生じる、ということです。逆に、自分がやっていないこと、できていないことを人にやってもらおうとした場合、「おまえはどうなんだ」みたいな突っ込みがされる可能性があります。逆に自分がやっていれば、相手にもやってくれ、という正当性が生まれやすく、そうすると、相手を動かせる可能性があります。

それと、指示やサポートがしやすい、ということがあるでしょう。自分がやったことがない、ということは指示やアドバイスも漠然としたものになりがちです。ですが、自分が通った道であればそれをきちんと具体的に教えることができます。この指示やサポートを具体的にしやすい、というのは、一つ率先垂範のメリットと言えましょう。

デメリットは、というと、率先垂範の場合は手が回りきらないということがあります。つまり、組織の中で全て自分がやっている、という状況を作るのは結構難しいです。やっぱり、自分の時間も有限なので。小さい組織ならなんとかなるのですが、組織が大きくなったり、特に後継者とかで落下傘的にそれなりに整った組織に降りてくる場合は、全部をすることができない、ということがありますよね。

率先垂範、自分ですることが強みであり限界でもあります。まあ、この辺は、リーダーシップの取り方として、上杉謙信型か、武田信玄型か、という議論にもなります。率先垂範というのはまさに、自ら的に突っ込んでいく、上杉謙信型のリーダーシップの取り方と言えましょう。

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