人をプロセスで管理するか、それとも成果で管理するか

上長として人を管理する時には、プロセスで管理する方法と成果で管理する方法の2つに分けることができます。それぞれ、得失のあるところなので、どちらを選択すべきか考えてみました。

プロセスで管理する方法

ある目標を達成しようとしたときに手順を示すことにより、人の仕事の内容/成果を管理する方法です。平たく言えば、仕事のやり方まで伝える、ということがあります。

最も、典型的な例としてはマニュアルを渡す、ということがあります。つまり、マニュアルにより仕事のプロセスを渡すことによりそれにそって仕事をすることになります。その他、一緒のロケーションで仕事をするということも、仕事ぶりを見てそこで指示をする、ということもあるので、プロセスで管理をする、ということになります。後は、コミュニケーションの方法、例えばメールでなく電話で連絡を取るように、ということもプロセスに対する管理、と言えます。

プロセスで管理した場合、評価基準はもちろん仕事の成果も見られますが、それと同じくらい与えられた方法に準拠していたか、ということも考慮されます。場合によっては、成果をあげていても方法に従っていなかった、という場合、評価は悪くなる、ということもあるでしょう。

成果で管理する方法

ある目標を達成しようとしたときに目標のみをしめしてそれにより管理をする、という方法です。この場合、手順、方法について、基本的にはほとんど示さない、ということになります。

典型的な例としては、営業に対して、売上目標を指し示し、どうやって達成するかは各人にゆだねる、ということがあります。後は、資料についても、この資料をこんな感じで作って、という漠然としたイメージだけ渡して、後で資料を回収する、ということもあります。その他、成果で管理する場合は方法は各人に任されるので、ロケーションも同一ではなくてもいい、ということになります。コミュニケーションも本人の思うようにできる、ということになるのでしょう。

成果で管理した場合は、単純に成果のみで評価されます。わかりやすい反面、いくら努力しても成果が上がらないと評価されないので、厳しいといえば厳しいです。

どちらを選ぶべきか

どちらを採用すべきか、これは、管理をされる側の特徴に影響します。

まずは、担当者の力量や経験。やっぱり、力量、経験が足りない場合はプロセスで管理すべきです。単純に目標だけ渡されても、方法を持たないことが多いので、その方法から伝えていくことが求められます。逆に、それなりな経験者はすでに自分でもある程度の方法を確立しているので、具体的なプロセスを渡しても自分のやり方があるので、あまり、面白く無く感じます。

その次の考慮点として、性格。自由にやりたい、という性格の人と、ちゃんと管理してほしい、という人に分かれてくると思います。自由にやりたい人にプロセスの強要をしても反発を買うことが多くなります。ので、成果で管理するほうが向いています。逆に、ちゃんと管理してほしい人は、ある程度指示をしないと不安になってしまい動けなくなります。この場合がプロセスを管理すると。

結局は、状況に応じて管理方法を変える、ということになるでしょう。難しいのは、経験/力量と性格により、採用すべき管理方法が分かれてしまうとき。経験、力量がなくて自由を求める正確、となると、細々プロセスを教えると反感を買う、まかせると成果はあがらない、となり、なかなか厳しくなってしまいます。

ビジネス