キャッシュフロー計算書の必要性と構造と

貸借対照表、損益計算書の他に主要な財務諸表と呼べるものがあること、ご存じですか?そう、キャッシュフロー計算書というものがあります。

キャッシュフロー計算書の必要性

現代の会計においては損益の計上と実際の資金の流れが基本的に乖離している。具体的には、収益については、通常、商品・サービスの提供時に計上され、収入時とは必ずしも一致しません。他方、費用については、通常、物品、役務を利用した時に計上されるため、これまた、支出とは一致するとは限りません。

そのため、損益と収支は乖離してしまうので、損益計算書だけでは資金の流れはわからない、、、ということがあります。それを補完するために、キャッシュフロー計算書の作成が要請されるようになりました。

キャッシュフロー計算書の構造

キャッシュフロー計算書は期首と期末の資金残高と期中の資金の変動を明確にします。期中の資金変更は以下の3つに分類されます。やわらかな定義を付しますと、

営業活動によるキャッシュフロー:本業から得られた資金の収支を指します。ただし、他の2つに分類されないキャッシュフローも含まれます。

投資活動によるキャッシュフロー:投資活動(有形固定資産、証券投資)に対する資金の収支を示します。

財務活動によるキャッシュフロー:借入や出資の受け入れ等による資金の収支を示します。

厳密な定義は以下の会計基準をご覧ください。

http://www.fsa.go.jp/p_mof/singikai/kaikei/tosin/1a909b2.htm

キャッシュフロー計算書の制度的な対応

キャッシュフロー計算書については、会社法からは作成が要請されておりません。そのため、キャッシュフロー計算書を作成するのは上場会社(有価証券報告書作成会社)が主となります。

また、キャッシュフロー計算書の作成方法としては、直接法と間接法の2つが認められておりますが、ほとんどの会社が間接法を採用しております。

まとめのような雑感

財務諸表のうちキャッシュフロー計算書は他の2表と比べ、独特な立ち位置をしめております。意外と掘り下げてみると面白いです。キャッシュフロー計算書について、今後とも注目していく予定です。

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【編集後記】

花粉症がひどく、早々、切り上げて、帰宅しました。この時期、日本にはいたくないですね、、、。

 

 

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