リスクマネジメントは心配性と熱望から生まれる

リスクマネジメント、リスクをマネジメントする、ということです。実は、リスクマネジメントは、心配性と熱望という二律背反を解消するために必要となります。今回はそんなことをば。

まずは、心配性。つまり、こういうことをしたら何かまずいことが発生するのではないか、失敗するのではないか、何かトラブルが起こるのではないか、見落としていたことに足を取られるのではないか、という不安が必要です。もし、心配性でなければ、「大丈夫、大丈夫」でろくすっぽ考えずに行動を取れる、ということがあります。こういう場合は、リスクマネジメントは不要です。知らぬが仏、というやつですね。実際、何も問題が起こらず、済んでしまう、ということもあり得るのが難しいところです。ただ、リスクを見ないとどこかでは足を取られ大怪我してしまう、ということもありますよね。

もう一つの要素としては、熱望する、ということが必要です。何があってもやりたいんだよ、ということですね。こういうリスクがある、じゃあ、やらないでおこう、となれば、これはこれでそこから生じるリスクに晒されることはありません。この場合も、リスクから逃げ出してしまうので、リスクマネジメントは不要です。この場合の問題点としては、ぼんやりとリスクを回避してしまうので、全体的にやらない、ということになりがちです。

つまり、リスクマネジメントは、リスクがあって心配だけどどうしてもやりたい、という時に初めて発動されます。その時の補助線として必要となるのが論理性。つまり、情報を収集し、選択肢を考え、将来を予測し、その時とりうる策を考えて、できる限りリスクを減らしつつ、やりたいことをする、ということがリスクマネジメントなのです。

ちなみに、心配性の人は、自分が心配性であること、クヨクヨ悩みすぎてしまうことを悪く捉えがちです。でも、心配性はリスクマネジメントの要とも言えるので、そういったメリットがある、ということは認識していてもいいと思いますよ。

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