カフェにおける料理提供の方法論 (1) ~ 献立設定の考え方

みなさまの中にも、1日という時間軸でカフェの手伝いをされたことがある人もいるのではないでしょうか。私は、何回かこのような機会に恵まれたことがあります。その時のことについて少しまとめてみます。

カフェでのお手伝いの概要

こちらはよく行くカフェでのお話。そこは毎日営業しているところではなく、週末のみ営業しています。そのうち、日曜日には、カフェで料理を担当する人が週替わりで変わります。飲み物を出している人は一緒です。

料理を提供する人の役割は、献立の作成、食材の買い出し、の仕込み、お客さんへの提供、後片付けがあります。食器、調理器具はカフェに備え付けあるものを使います。一方、調味料、食材は全部自分が用意して、余った分も自分で処理します。

まずは献立の設定から

一番最初にすることは献立を考えることです。1日カフェなので、決まった献立はありません。僕が担当するときは、献立はお食事(定食)2種類とおつまみを4~5種類ほど作るようにします。お食事を8食くらいずつ、おつまみは各種4~5食程度作ります。他の方はスイーツやパンを作ったりもしているのですが、僕の場合はそこまで手が回らないのとスイーツは得意ではないのであまり作りません。。。

まず、献立を設定する際に考えるのは、全体のバランスです。例えば、お食事であれば、洋食と和食、ごはんと麺、丼ものとプレートというようにお食事があまり似ないようにします。また、おつまみであれば、肉、魚、野菜、という風に食材でバランスをとる、調理方法もサラダ、炒め物、スープとバラエティ豊かになるようにしています。

次に季節感。夏は涼しげなもの、あまり火を通さないもの、の比重を多くし、冬は炒め物などの火を通したもの、スープやうどんのように暖かい汁ものを入れたりします。食材でも季節感を考え、たとえば、秋であれば、サンマやキノコといった秋らしい食材を使います。

3番目としてコスト。あまり高い食材は使わないようにしています。ただ、あまりコストにこだわりすぎても仕方ないので、業務用のスーパーではなくて、普通の人が行くようなスーパーで仕入れをしています。

4番目に手間。作り慣れた料理を作るほうが楽なのですが、そればかりだと楽しくないので、だいたいの回において、今まで作ったことのない料理を入れるようにしています。また、手間がかかるものとさくっとできるものを織り交ぜて、全体として負担が大きくなりすぎないようにしています。手間のかからない料理だけでもいいかもしれないのですが、それだと面白くない、、ので手間がかかっても作ってみたい料理も含めるようにしています。

最後にこれが一番大切かもしれませんが、自分が作りたい/作ってみたいかどうかです。やっぱり、せっかく、こういう機会があるので、作りたいな、と感じたものを作ることがお勧めです。

 まとめ

献立の設定は全体のバランス、季節感、コスト、手間といったことを全体的に勘案して考えます。でも、その中で、作りたいな、と思う料理を含めておくと楽しんで料理ができるものです。

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