シンガポールと香港どちらに進出するのか~セミナーを聞いて

先日、香港とシンガポール、日経企業の進出先としての特徴はなにか?というテーマのセミナーを聞きました。

この2つの国、地域特性、ビジネスのしやすさ(税制等)等いろいろと共通していることがあります。しかしながら、相違点もあり、その中で印象に残ったのは次の2点です。

1点目は、フォーカスする地域、というところで違いが生じます。つまり、香港、シンガポールの中でのみビジネスをする、というよりは、むしろ、その周辺国へのビジネス展開を見つつ、どちらにするか選択をします。具体的には、中国を主なターゲットとするのであれば香港を、東南アジアをターゲットするのであればシンガポールを選ぶようです。ちなみに、最近は、東南アジアのほうが人気があるようで、それに伴いシンガポールが人気のようです。

2点目は、企業開示制度です。といっても、開示を積極的にさせるほうではなく、開示をしないほうです。シンガポールにはAccounting and Corporate Regulatory Authority という政府系組織があり、上場、非上場を問わず、シンガポールの会社はそこに財務諸表を登録する必要があります。ここに登録すると、一定の料金は必要ですが、インターネットにより財務諸表を見ることができます。つまり、シンガポールに会社を作ると、財務状況は誰にでも見られてしまうことになります。他方、香港は上場会社を除き開示制度は特にありません。そうなると、自分の財務状況を開示するのはいやだ、といって香港を選択することが多いようです。

自分もシンガポールの開示制度はよく知っていたのですが、そんなことが進出先を決めるファクターになる、というのは今回のセミナーで知りました。

 

 

 

 

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