事業承継で先代と後継者の対立構造を越えるために

事業承継において先代と後継者は対立構造に陥りがちです。じゃあ、その対立構造をどう解消していくか、考えてみました。

共通することを認識する、ということです。先代や後継者、その価値観や方法論は異なるものがあると思います。ですが、会社をいいものにしたい、より一層発展させたい、と想う気持ちは共通しているはずです。ですので、その共通点を改めて認識しつつ、相手にもそれを思い出してもらい、対立の解決策を考えるようにします。

これは、コミュニケーションにおいて当たり前のことですが、考えを素直に伝えること、と、伝え方に気をつけることがあります。親子であれ、雇用関係であれ、意外と遠慮してしまって思うことを伝えずにいる、ということもあります。逆に、近しい関係なだけに無遠慮に、率直な物言いすぎて、相手が受け入れるということができず、対立がエスカレートしてしまうということもあります。ので、この辺りは気をつけたいところです。

さらに当たり前のこととして、相手の言い分に聞く耳を持つ、ということでしょう。言い分とともに背景まで想像を巡らせて相手の考えをきちんと理解する。そうすると、相手の言い分を受け入れられたり、もしくは、相手の気持ちを組んだ上で自分の言い方を組み立てることができます。

あとは、争う場所を決める、ということでしょうか?とはいえ、自分と相手の考えが違う、ということは往々にしてあります。その場合、全ての局面で自分の言い分を通そうとするのではなく、局面に応じてあるところでは譲り、ですが、時には頑固に自説にこだわることも必要です。例えば、後継者なら短期的に影響することについては争わず、逆に長期に影響するようなことであれば少し頑張って抗弁してもいいかなと。

どうしても、事業承継においては対立構造は生まれがちでそれはある意味避けようがありません。ですが、時には喧嘩しつつも、決定的な分裂にはならないよう、うまく立ち回ることが必要です。

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