ウクライナ危機とパクスアメリカーナの終焉

ウクライナ危機、日本からは遠いので今ひとつ我が国では注目されていないのですが、欧米各国にとっては大事件になっています。その背景について感じたことを記してみます。

ウクライナ危機、2022年2月に突如起こった、ロシア軍がウクライナ周辺に兵を集め、欧米各国首脳とプーチン氏が何度も外交交渉をしたにもかかわらず、妥協点を見出せず、ついにロシアがウクライナ東部のとある地域の独立を承認した、とか、派兵したとかそういう事件です。ここでは、ウクライナ危機のことを論じることが目的ではないので、詳細は省きます。

ここで、綴ってみたかったのは、どうやらパクスアメリカーナは終焉に向かっているのではないか、、ということ。

パクスアメリカーナ、アメリカ合衆国によりもたらされた平和、ということです。第2次世界大戦が終わり、その後、冷戦があり、それがドイツ統一や、ソビエト連邦の崩壊とともに、資本主義陣営が勝利し、資本主義陣営の盟主である、アメリカが覇権を握りました。

その後、地域的な紛争やテロはあるものの、アメリカ合衆国が世界のリーダーとして振る舞っています。世界大戦ともいうべき、大きな戦争は起こっていないです。また、イラクにおけるサダムフセイン政権やアフガニスタンのタリバン政権といった、アメリカ合衆国の考える世界秩序に対立する国には侵略し、政権を転覆させ、新しい政府を樹立したりしています。

ですが、2021年のアフガニスタンのタリバン政権の復活や中国・ロシア陣営の対立、といったことから、どうもアメリカ合衆国が世界をコントロールできなくなってきた、ということがあります。それが端的に現れたのが、アフガニスタンにおけるタリバンの復活、や今回のウクライナ危機なのでは、と考えています。つまり、ロシアのプーチン大統領にとって、欧米は怖くない、つまり、アメリカ合衆国の覇権が弱まった、とみているからです。

この背景には、中国の強大化、や、中国・ロシアの接近による世界の分断はあると思います。ただ、それより、むしろ、当のアメリカ人たちが世界の警察たることに疲れたのではないかな、、と思います。それが端的に現れているのが、トランプ前大統領が大統領になったこと。彼は、「アメリカンファースト」をし、世界全体よりアメリカ1国の利益を訴えています。それが、選ばれる、ということは、アメリカ人も、「他の国より自分の国を」という考えが出てきたのでは。アメリカ自体は、他の国まで面倒を見切れなくなった、ということでしょう。

実は、このことは日本にとってもひとごとではありません。今まで、日本が平和を謳歌してこれたのは、アメリカ合衆国の庇護があったから、ということがあります。アメリカが怖くない、、と見れば、ロシアや中国は隣国や周辺国に対して軍事的圧力をかけてくることは容易に想像できます。つまり、日本が単独でロシアや中国と対峙せざるを得ない日がくるかもしれない、いつこの二か国が日本に攻めてくるか分からないということです。

結構、この先の世界の行き先を左右するのが、今回のウクライナ危機。かなりこじれてしまっているのですが、うまく収まればいい、、と思っているのですが。

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