日本ってどんな国?という質問に地政学的観点から答えると

日本はどんな国ですか?というふうに外国人に問われたらなんて答えますか?もちろん、資本主義の国、緩やかな元首制を持つ民主主義国家、古くからの独特の文化を有する国、、といったことが上がると思います。それはそれで正しいのですが、それとは別の観点から説明します。

この先を読む前に世界地図を開いてください。ここでは、日本中心とした世界地図でお願いします。欧米中心だと、今回の話が非常にわかりにくくなるので。開いてから次に進みます。

まず日本の左側、つまり東側を見てください。朝鮮半島があり、そこに韓国と北朝鮮がありますよね。そこから少し左に行くと中国です。左下に行くと台湾があって、さらに左下に東南アジアがあります。さらに左上を見るとロシアがあります。ロシア極東の地ウラジオストックがあります。また、北方領土については日本領なのかロシア領なのかで議論はあるのですが、今のところ実効支配しているのはロシアなのでロシア領で話を進めます。

他方、右側を見てみましょう。太平洋があります。太平洋の先には広大な北米大陸があります。つまり、カナダとアメリカ合衆国があるわけです。右下の方に、オーストラリア、ニュージランドといったオセアニアの国が、さらに右に行くと南米大陸があります。

これを要約するとどういうことが言えるか?今の国際的な勢力として、ざっくり、アメリカ合衆国を中心とする欧米勢力と、ロシア・中国を中心とする旧社会主義国家勢力の2分されていると考えます。そうすると、日本の位置はちょうど欧米勢力と旧社会主義国家勢力の境界にあると考えられます。今のところ、日本は欧米勢力に属しているので、欧米勢力の前線となっているわけです。

実は、この辺りのことが日本の国際政治や経済における位置付けの大きな背景となっていると思います。政治的に見て、アメリカの大統領は日本のことを大切にします。結構、日米首脳会談も早めに実現されますし、また、クアッドみたいな枠組みに入れてもらったりもします。そうそう、これは大切なことですが、日本にはいくつか米軍基地ががありますが、日本の地理的要因が非常に大きいです。

他方、経済的結びつきは、中国日本間とアメリカ日本間では中国日本の方が強いと思います。日本にとって、中国は最大の貿易相手国ですし、中国に進出している日本企業は非常に多いです。逆はそれほどでもないとは思いますが。

ウクライナ危機もあり、欧米勢力と旧社会主国家勢力の間では緊張が増しています。自分たちもこのことを踏まえ、上で述べた地理的要因を加味しつつ、日本政府としての外交や国防、それと個人としての生活や危機管理を考える必要があります。

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